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束の間の愉しみ

東京オリンピックが開催されるということで、記念すべき2020年が幕を開けたと思いましたが、

ここのところ新型コロナウイルスの報道でもちきりですね。。。

音楽業界ではコンサートの延期や中止、大学もレッスンがなくなってしまったりと憂鬱な日々が続いております。

特にこの3月はほぼ全てのコンサートが開催されていない状況なので、以前から楽しみにしていたアンドラーシュ・シフのコンサートもきっと中止だろうと半ば諦めておりました。

が!!

なんと東京公演は開催されるとのことで、マスク装備で東京オペラシティホールへ行って参りました。

思い返せば中学生の頃、師事していた先生にCDを聴かせて頂いたのがシフの演奏に触れた最初の機会でした。

本当に笑ってしまうくらいユーモア溢れるバッハの演奏がとても魅力的で、私の中では特別なピアニストの一人です。

今回のプログラムはブラームスが多く組まれており、もちろん素晴らしい演奏でしたが、

一番最後に演奏されたバッハを弾き始めた瞬間、「おや、これはさっきと全然違うのではないかい?」と思ったほど別人でした。笑

何よりご本人が生き生きされており、音の一つ一つに命が宿っているよう。

曲の最初から最後まで瞬きをするのももったいないくらいでした。

こんなバッハが聴けて大大大満足、アンコールも1曲くらい聴けたら尚更嬉しいな・・・という淡い期待を抱いておりましたが、

なんと結局1時間近くもアンコールがありました。いや~、びっくり。

札幌、さいたま公演が中止になって、ご本人も弾きたい欲が溢れていたのかしら。

いずれにせよ、聴衆としてはこの上ない幸せな時間を過ごさせてもらえた一晩でした。

コロナウイルス、早く終息するとよいですね。。。

皆さまもどうぞご自愛ください。

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